RFID(Radio Frequency ID)別名、ICタグ、RFタグ、無線タグ

 耐環境性に優れた数cmから数mm程度の大きさのタグにデータを記憶し、電磁波で読み取り器と交信します。
近年ではアンテナ側からの非接触電力伝送技術により、電池を持たない半永久的に利用可能な極小サイズ
(2mm以下)のタグが登場しました。
タグは、ラベル型、カード型、コイン型、スティック型など様々な形状があり、用途に応じて選択します。
通信距離は数mm程度のものから数mのものがあり、これも用途に応じて使い分けられます。

 最も一般的な、交信周波数:13.56MHzタイプでは、メモリ容量は
128Byte(利用データ:108Byte)/1KByte(960Byte)/2KByte(1984Byte)/4KByte(4032Byte)で
半永久的に書き換え可能です。

 最も小さいものは、読取専用のμ−Chip(ミューチップ)で、2400〜2483.5MHz帯域を利用し、
本体は、0.4mm角、メモリ容量128bitで、外部アンテナ:53x1.5x0.25(厚さ)mmなどのタグとして
小さなサイズの商品にも利用できます。

 通信距離が長いものは950〜956MHz帯を利用したUHFタイプで、約7mの距離と複数読取りが可能なため
流通分野での国際標準化を推進している。(国によって使用帯域が若干異なる)
アンテナサイズは大きいものになってしまうが、将来5円の価格を目指していて、注目される。

 将来的にはすべての商品に微小なRFIDタグが添付される可能性があります。
食品を買ってきて冷蔵庫に入れると自動的に識別し、保持している食品のリストを作ったり消費期限を
知らせたりするインテリジェント冷蔵庫などのIT家電が構想されています。

 製品にID情報を振るための規格では、米マサチューセッツ工科大学(MIT)が中心となって進めている
「Auto-ID Center」の取り組みが先行している。これには、Wal-Mart Stores社やProcter and Gamble社
など大手流通業者や消費財メーカーのほか、バーコード管理団体のUCC(Uniform Code Council)や
国際EAN協会が参加。
また、日本でも、東京大学の坂村健教授などが中心となって「ユビキタスIDセンター」が設立され、
大手電機メーカーなどが参加しています。

成田国際空港ではチェックイン・カウンタで受け取った旅客の手荷物を搭乗便まで運ぶ「バゲージ・ハンドリング」
の完全自動化を目指しています。
銀行でもIC タグを使った債権書類の管理システムなどに利用。
海外では世界最大の小売業、米ウォルマート・ストアーズが主要サプライヤ約140 社との物流業務で
IC タグの利用を開始。同時期に、米国防総省が最大で約4 万3000 社のサプライヤに対し、物資を
納入する際にIC タグの利用を義務づけるなどの動きがあります。
「ウォルマートからIC タグの取り付け要請があった松下電器産業やソニー、三洋電機」など国内の大手電機
メーカーが、IC タグ実用化を行い、改良を進めています。

RFIDの主な特徴は、
(1)非接触認証:入門キーやコンベアへの利用
(2)複数同時認証:スーパーのレジでの複数商品一括読み取り
(3)耐久性:汚れに強く、半永久的
(4)情報量:8kbyteなど、2次元バーコードに比べても倍以上で、大容量化の可能性を持つ
(5)書き込み機能:バーコードなどに比べ、再利用可能

ラベラー機の AVERY DENNISON 社では、既にRFID組み込み機を開発。
産業、流通部門に大きな変革がおこることが予想されています。

株式会社ノモス・サイエンスでは、RFIDの利用分野でのシステム開発に貢献しています。